目的語のいろいろな使い方

英語の文章には「5つの文型(Five Sentence Patterns)」と呼ばれる基本構造があります。
この文型を理解すると、英文の意味を瞬時に把握できるようになります。
今回は、中学英文法で登場する「補語」と「目的語」の違いを中心に、代表的な文型を順に解説していきます。


目次

補語がある文(SVC文)

🔸例文

She was a painter.
彼女は画家だった。

She became a painter.
彼女は画家になった。


🔍解説

この文の「a painter」は、主語(She)を説明する言葉で、
補語(complement)と呼ばれます。
つまり、

She = a painter

このように、主語とイコールの関係をつくる動詞を「状態・変化を表す動詞」といい、
be動詞のほかにも次のような動詞が使えます。

動詞意味例文日本語訳
become~になるHe became calm.彼は落ち着いた。
look~に見えるShe looks busy.彼女は忙しそうに見える。
get~になるIt got cold.寒くなった。
grow~になるHe grew tall.彼は背が高くなった。
seem~のように見えるHe seems honest.彼は正直そうだ。
feel~と感じるI feel hungry.お腹がすいたと感じる。
turn~に変わるThe sky turned pink.空がピンク色に変わった。

💡POINT
SVC文では、補語(C)が主語(S)の状態を説明します。
そのため、補語は名詞か形容詞が入るのが基本です。

よし

文型は英語の「設計図」。
構造を理解すれば、長文読解も英作文も一気にラクになります。

Emily

長文が読めないのって、文型を意識してなかったからかも…


目的語がある文(SVO文)

🔸例文

He became a chef.(SVC)
彼は料理人になった。

He visited a chef.(SVO)
彼は料理人を訪ねた。


🔍解説

一見同じ「a chef」でも、

  • became は「主語=補語」の関係 → SVC文
  • visited は「動作の対象」 → SVO文

このように、同じ名詞でも文型が変わると文の意味も変わります。

文型構造例文意味
SVC主語+動詞+補語He became a chef.彼はシェフになった。
SVO主語+動詞+目的語He visited a chef.彼はシェフを訪ねた。

💡文型チェック例

文型意味
He lives in Kyoto.SV彼は京都に住んでいる。
He became a teacher.SVC彼は先生になった。
He studies English.SVO彼は英語を勉強している。

目的語が2つある文(SVOO文)

🔸例文

He gave her a notebook.
彼は彼女にノートを渡した。

He gave a notebook to her.
彼は彼女にノートを渡した。


🔍解説

この文のように「〜に(人)/〜を(物)」が並ぶとき、
英語では SVOO(主語+動詞+間接目的語+直接目的語)という形をとります。

構造意味例文
give A BAにBをあげるHe gave me advice.
send A BAにBを送るShe sent him a message.
show A BAにBを見せるI showed her my photo.
tell A BAにBを話すHe told us a secret.
buy A BAにBを買ってあげるHe bought his son a toy.
make A BAにBを作ってあげるMom made me a sandwich.

💡 to型/for型のルール

動詞前置詞例文
give / send / tell / showtoI gave it to Tom.
buy / make / cookforShe cooked breakfast for me.

目的語+補語がある文(SVOC文)

🔸例文

We called him Ken.
私たちは彼をケンと呼んだ。

We made him happy.
私たちは彼を幸せにした。


🔍解説

この文の「Ken」や「happy」は、
目的語(him)を説明する語です。
つまり「目的語+補語(=目的格補語)」をとる形。

よし

構文は SVOC(主語+動詞+目的語+補語)

動詞構造意味例文
callAをBと呼ぶcall A BEveryone calls her Kate.
nameAをBと名づけるname A BThey named the cat Luna.
makeAをBにするmake A BWe made him our leader.

💡形容詞補語をとる場合

構造意味例文
make A + 形容詞Aを〜の状態にするWe made him angry.
keep A + 形容詞Aを〜のままにするKeep the door closed.
leave A + 形容詞Aを〜のままにしておくShe left the lights on.

🧠「物」が主語になるパターン

The movie made me cry.
その映画は私を泣かせた。

His words left me speechless.
彼の言葉は私を言葉も出ないほど驚かせた。

よし

このように「物」が主語、「人」が目的語になることもよくあります。


文型のまとめ

文型構造例文意味
SV主語+動詞He runs.彼は走る。
SVC主語+動詞+補語She became a nurse.彼女は看護師になった。
SVO主語+動詞+目的語He studies math.彼は数学を勉強している。
SVOO主語+動詞+間接目的語+直接目的語He gave me a gift.彼は私にプレゼントをくれた。
SVOC主語+動詞+目的語+補語They made him captain.彼らは彼をキャプテンにした。
  • 補語(C)=主語の状態を説明する語
  • 目的語(O)=動作の対象となる語
  • SVOO=「〜に」「〜を」の2つの目的語
  • SVOC=「〜を〜にする」構文

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